来週11.28(月)22:00~の定期枠は、
ばかのひさん(twitter.
オリジナル短編小説集「少女」を、朗読させていただきます。
(11/20「文学フリマ」にて頒布)
「少女」の視点で描かれる、日常のなかのふとした物語、
軽快でかわいい、そして幾分ファンキーな世界観をお楽しみください。
【短編小説集「少女」サイト】
atainchi-
今回は、下記の3編を朗読させていただきます。
1.牛乳が飲みたい少女
「お風呂上がりの火照った体には、やっぱり牛乳!」
…しかし冷蔵庫を開けてみると、そこにあるはずの白い液体の入ったパックはない。
お母さんから渡された硬貨を握りしめ、
シチューへと姿を変えた牛乳の代わりを求めて
春の夜、私は妙なテンションで、スーパーマーケットへと出かけてゆく。
2.雨と水曜日と少女
水曜日。雨。図書室。
帰宅部の私は、放送委員の仕事のために、部活終わりを待っている。
「みなさんすみやかに下校しましょう」の、アレだ。
ふと貸出カウンターに目をやると、先輩と眼があった。
雨の日の水曜日だけに逢う、この静かな先輩は、
私にとって、癒やしの存在だ。
今日も、にこりと微笑みを投げかけてくれる。
3.実は居なかった少女
締切間近。
文学フリマに出すこの短編小説集「少女」の話が、
あと一つ、詳細が決まらない。困った。
ある日の朝七時半、物語のイメージを膨らませながら
自宅近くの川べりを散歩していると、
川向うに一人、制服の少女が見えた。
こんな早い時間にこんなところで何をやっているのだろう。
小説の構想を脇に置き、私(不審者でない)は
なんとなくその様子を眺めていた。
※表紙イラスト:Portさん(www.