牝猫  コレット (著)  工藤 庸子 (翻訳)

牝猫  コレット (著)  工藤 庸子 (翻訳)

甘い新婚生活のはずだった若い二人の暮らし。だが、自己中心的な男と、がさつな女の組み合わせ。男は自分が前から飼っている猫が大好きで、女には同等の愛情をそそぐことができない。そして遂には破局が...動物、なかでも猫が特別に好きだったコレットならではの技巧の円熟を感じさせる名作。

人間どうしさながらに意志をかよわせて睦みあう青年アランと愛猫サア.アランの愛のみを待ちうける新妻カミーユの不満は,やがて「第三者」サアに対するいらだちと嫉妬の心にかわってゆく.二十世紀フランス文壇の女王コレット(一八七三‐一九五四)が,一匹の牝猫をはさんだ若い新婚男女の微妙な心理を繊細な感覚でとらえた円熟期の代表作.

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