十日間の不思議〔新訳版〕 エラリイ クイーン (著),

十日間の不思議〔新訳版〕 エラリイ クイーン (著), 越前 敏弥 (翻訳)

名探偵エラリイ・クイーン、最大の事件の幕が開く。
ぼくを見張ってほしい――たびたび記憶喪失に襲われ、その間自分が何をしているのか怯えるハワード。 探偵エラリイは旧友の懇願を聞き入れて、ハワードの故郷であるライツヴィルに三たび赴くが、そこである秘密を打ち明けられ、異常な脅迫事件の渦中へと足を踏み入れることになる。連続する奇怪な出来事と論理の迷宮の果てに、恐るべき真実へと至った名探偵は……巨匠クイーンの円熟期の白眉にして本格推理小説の極北、新訳で登場。

彫刻家のハワード・ヴァン・ホーンは気が付くと血まみれで安宿にいた。自分の血らしい。記憶喪失の間に犯罪に関係したのではと不安になる。彼はこのところ、こういう記憶喪失が相次いで起こっている。服を脱いで寝ようとしたら、次の瞬間、400マイル離れたドライブインにいた。その間、5日と半日。次は、26時間後に発見され、その後の8時間の記憶がない。その後、頻発、3、4週間続くこともあれば、握拳される場所も、ボストン、ニューヨーク、プロビデンスとまちまち。今回、血まみれだったことで、エラリーに相談した。彼は1939年、大戦前のパリで、画学生としてエラリーと知り合った。エラリイは彼の病気を調べるため彼の故郷ライツヴィルを訪れる。エラリーにとっては、ライツヴィルは三回目の訪問。

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